「左ヒラメ筋炎」の『ヒラメ筋』とは?(解説します)
今江選手のケガをした「左ヒラメ筋炎」のヒラメ筋とは、つぎの図です。
ヒラメ筋は、”ふくらはぎ” の筋肉です。
●【楽天】今江は2軍スタート「左ヒラメ筋炎」で全治6週間
東京で自主トレを行っていた28日に違和感を覚え、30日には仙台市内の病院で検査。
全治4~6週間と診断された。(報知新聞・記事)
6週間、ほぼ一か月半。
重傷ですねぇ・・・!?
自覚症状は、今江選手自身には、ないかもしれませんが・・・
わたしの本業(接骨院)からすると、ヒラメ筋のケガは、かなり心配です。
ヒラメ筋のケガの場合、ヒドイ自覚症状が、あまり出ないのです。
だから、本人(今江選手)自身は、大したケガだと思っていないかもしれません。
今江は「筋肉の炎症です。かなり痛いとか、歩けないではない。
無理をすると大きなけがにつながってしまうというので、大事を取った」と説明。(報知新聞・記事)
実際、本人の状態を診察したわけではないですが・・・
わたしが、“かなりヒドイ”というのには、理由があります。
実は、”ふくらはぎ” には、もう一つの筋肉があります。
それが「腓腹筋」です。
腓腹筋のことは、みなさん、聞いたことがあると思います。
腓腹筋は、ヒラメ筋の上層にあって、足首や足を動かします。
一方、ヒラメ筋は、”抗重力筋”と言われ、あまり動かない筋肉なのです。
抗重力筋とは、地球の重力に対して姿勢を保つために働く筋肉のことです。
具体的に言うと、伸び縮みをしながらバランスを取る筋肉なのです。
※ 抗重力筋:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット
ヒラメ筋は、腓腹筋の下層にあって、すねの骨(脛骨)に付着しています。
だから、バランスをとるヒラメ筋は、足や足首を動かす腓腹筋に比べ、動きに対する痛みが、あまり出ないのです。
放置すると、アキレス腱のケガ!(解説します)
つぎの ”動きの解剖図” を見てください。
ヒラメ筋は、腓腹筋の下にあります。
そして、腓腹筋の延長にあるアキレス腱は、その先が、”かかとの骨”(踵骨)に付着して、足や足首を動かしています。
この動きの解剖図をみれば、よく分かると思います。
現在、今江選手は「ヒラメ筋炎」で、ヒラメ筋に炎症を起こしているのです。
そして、さらに腓腹筋に炎症が生じると、動かしても痛みます。
だから今は、バッティングのとき、左足で踏ん張るときに、痛みが出るのだと思います。
もし、悪化して、腓腹筋にもストレスがたまって、炎症が起きると、アキレス腱にも痛みが出ます。
最悪の場合、急速のランニング中に、アキレス腱の断裂ということも、あるかもしれません。
サッカー選手には、よくあることです。
では、なぜ、野球の今江選手に、「ヒラメ筋炎」が起きるのでしょうか?(解説します)
それは、下半身の強化と柔軟性のトレーニングを重視しないで、上半身だけの過度のバッティング練習が原因だと思います。
実は、少し前に、このよな報道がありました。
『楽天移籍の今江、上半身鍛え進化 ロングティーで柵越え連発!』
配信元:西日本新聞 Facebook ページ 2016年01月16日
ロッテから楽天に移籍した今江敏晃内野手が16日、沖縄県内で練習を公開し、進化した姿を見せた。
体力強化や守備練習の後に行ったロングティー打撃で次々と柵越えを放ち「今までは全然なかった。成果が出てきている」と笑みを浮かべた。
遠くへボールを飛ばす。
バッターにとって、上半身の強化は必要なことかもしれません。
でも、下半身のケガで、バッティングができなければ、何にもなりません。
野球の基本は、ランニングです。
下半身の強化があっての “上半身強化” です。
プロの選手に対して、少々失礼かもしれませんが・・・
(わたしからのアドバイス)・・・僭越ですが、わたしの本業・接骨院ですから・・・
- 痛みがでないランニング、あるいは、ジョギングを軽く継続してください。(痛みは厳禁!)
- その後すぐに、ふくらはぎのストレッチとマッサージを必ずしてください。(これも痛みは厳禁!です。特に、ストレッチもです。痛い気持ちいいが限度です。)
(1.と2.をする理由)
すべて、「筋肉の血流」のためです。
筋肉は動かさないと、血流が生まれません。
血流が悪くなると、筋肉は固まるのです。
血流が悪くなって、酸素とブドウ糖が不足するからです。
長電話で、ひじが曲がったまま固まる。
長時間、イスに座っていると、腰が曲がったまま固まる。
同じ理由です。
だから、ランニングかジョギングは継続しないと、ケガの治りがよくありません。
でも、「痛み」は厳禁です。
ランニングでも、ジョギングでも、ストレッチでも、痛みが出るときはストップです。
すぐに、中止してください。
痛みは、筋肉細胞の断裂や破れによって、生じるものです。
だから、ケガの再発につながります。
そして、ケガの治りが、遅れます。
治すのは、「血流」です。
だから、マッサージは、いい薬です。
筋肉は、動いて血流が生まれます。
だから、軽いトレーニングをしながら、ふくらはぎの筋肉の血流改善で治します。
でも、素振りの練習は、やはり、よくありません。
つまり、左足で踏ん張るトレーニングです。
力が入って、筋肉が固くなるからです。
軽いランニング、ジョギング、痛みの出ないストレッチ、マッサージがベストです。
お忘れなく!
今江選手本人、専属のトレーナーさん、何かあれば、コンタクトしてください。
いいアドバイスが、できると思います。
たぶん、おそらく、絶対、このブログを見ていないと思いますが・・・
わたし、すずき接骨院の鈴木数文まで。
早く治して、一軍復帰を願っています。
posted by jj.Suzuki
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